伝統と革新に挑む南部美人

天真爛漫な笑顔に秘められた日本酒への熱い思いは年を追うごとに高まっている。
探求を止めない信念が「南部美人」の酒造りを支えている。

南部美人 5代目・久慈 浩介氏が見つめる目線は自分が酒造りの道に進もうと決めた世界の舞台だ。

「こんな素晴らしい酒をつくる蔵元の息子なら、その酒蔵を継ぐのは当然だろう」
高校2年の時にアメリカに短期留学を経験。その際に南部美人をお土産として持って行った。
そのおいしさに感動したホームステイ先のワイン好きの主人から、滞在中こう言われ続けたことが、
世界的な日本酒ブランドとして認められることになる南部美人の原点と言う。
 


実家に戻り、酒造りの改革を推進しようとした矢先、
真正面からぶつかったのは先代である父だと言う。
伝統的な製法、取り組み、商品にこだわる父と、これからの新しい酒造りを目指した改革を進めようとする久慈氏。
ぶつかるのは必然だったのかもしれない。

久慈氏が掲げた改革は、醸造用アルコールを大量に混ぜて水増しする「三倍増醸清酒」の廃止。
活性炭で色や雑味を吸着する「炭素ろ過」など、酒本来の美味しさを引き出し
華やかでフルーティな「吟醸酒」を目指した。

品質を追求した改革は、世界が認めた。
17年の国際品評会「インターナショナル・ワイン・チャレンジ」SAKE部門で「南部美人 特別純米酒」が世界一の称号「チャンピオン・サケ」を獲得した。

2013年にユダヤ教の戒律に沿った「コーシャ」の食品認証を取ったのを皮切りに、19年には日本酒初のビーガン(完全菜食者)向け認証、今年11月には遺伝子組み換えでないことを示す「ノンジーエムオー」の認証を取得した。

久慈氏の酒造りの探求は更なる野望を見据えて動き出している。
生酒の鮮度を海外でも保とうと、搾ってすぐ瞬間冷凍した商品を開発した。
魚の刺し身も瞬間冷凍なら、解凍した後もおいしく食べられることに着想を得た。

これを酒造りに応用するとどうなるのか。
搾りたてが最もフレッシュと言われる日本酒において、
時間が経っても、蔵で絞りたての状態のお酒が飲めるのだ。

それが今回SAKENOMAの商品ラインナップにも載る
「南部美人スーパーフローズン 瞬間冷凍 純米大吟醸 」だ。
 今回、SAKENOMAとの提携において、久慈氏はこのように語る。
「日本酒の五番街を創るという言葉が胸に刺さった」
自分自身で海外を経験し、日本酒を世界に届けようする久慈氏にはSAKENOMAの想いが重なる所があった。世界では、まだまだ日本酒のポテンシャルを発揮しきれてはいない。一方で、年々日本酒の輸出額は増えている。まずは日本国内のインターネット上に「日本酒の五番街を創る」。
この思いを私達はともにしていく。
2022年に南部美人設立120周年を迎える。伝統と革新を追い求める南部美人の挑戦は続く。